♪ WARATTE SPECIAL ♪

TOMORROW 地球の奇跡、日本の農のめぐみ The miracle of the earth - agriculture in Japan いのちは支えあう 第3次生物多様性国家戦略 BIODIVERSITY

♪ WARATTE PHOTO REPORT ♪


♪ MAIL ♪

Your voice is welcome メールを送信する メッセージフォームをつかう


美の壷 暖簾 NOREN




ところで暖簾ていいですよね。オープンだけど、オープンじゃない。あっちの様子もちょっと伺える。
奥ゆかしいというか、いい間仕切り。

そよそよと風に揺れる暖簾。
京都の町家に彩を添えています。
暖簾には、陽をさえぎりほどよい風を取り込むというすぐれた機能があります。

京都の町家の暖簾
 

季節に合わせて暖簾を代える店もあります。
この老舗は、七月、祇園祭のお囃子が鳴り始めると、朝顔の暖簾をかけます。
軽やかな麻の暖簾が、客を招いているように見えるので、客寄せ暖簾と呼んでいるとか。

本間晴子 作

本間晴子 作

 

日の出の柄は、大晦日から小正月。

日の出の柄の暖簾
 

その後、雪降り暖簾にかけ代えます。

雪降り暖簾
 

雷の暖簾は、いつかけるのでしょうか。

雷の暖簾
 

京都の町は、まさにアートギャラリー。
暖簾は、他の国にはみられない、日本独特の生活の美です。

日本一の暖簾コレクター、豊田満夫さん。そのコレクションは、400枚以上。

豊田満夫さん
「暖簾の場合、今で言ったら自動扉みたいなものですね。 ちょっと覗いた時点で、 『いらっしゃい』 って、中から声掛けられますよね。 そしたら、いやがおうでも入らなければならない」

日本独特の生活の美
 

なるほど、商売上手。
だから、くぐりやすいように布が分かれているんですね。

豊田満夫さん
「だいたい3枚から5枚。3、5、7。奇数になってるんです。」
「奇数ていうのは、七五三じゃないけど、おめでたいし、数字がいい、てことですね。」

商売繁盛の願い暖簾に託す
 

奇数は、割り切れないから余りがでる。
商売に余裕が生まれる、ということです。
よく考えてありますね。

商売繁盛の願い暖簾に託す
 

暖簾が店先を飾るようになったのは、江戸時代初期。
『暖簾を守る』という言葉があるように、商人の心意気を表しています。

暖簾を守るという言葉があるように、商人の心意気を表しています
 

そのルーツは、仏と人間の世界を仕切る、水引という布。
こうした布が、やがて生活の中に取り入れられ、間仕切りや店の看板として用いられるようになりました。

仏と人間の世界を仕切る水引
 

かつては、暖簾の色で商いもわかりました。

白は、薬屋、菓子屋など砂糖を扱う店の色でした。

白は、薬屋、菓子屋など砂糖を扱う店の色
 

紺は、呉服や食品を扱う店。
染料の藍に防虫効果があるからです。

紺は、呉服や食品を扱う店
 

茶色は料亭や茶屋。
格式を感じさせるちょっと渋い色が好まれました。

茶色は料亭や茶屋
 

シンプルな色の暖簾は、どれも日本の家屋や風景に美しく映えます。

暖簾は日本の家屋や風景に美しく映える
 

太陽の光を受け、使い込むほどに、独特の風合いが生まれます。

風合い FUUAI 太陽が作る風合いを味わう
 



風合い FUUAI -太陽が作る風合いを味わう


京都大原。
天然の染料を使う染色が盛んな地域です。
そこで作られている暖簾が、柿渋暖簾

ふるくから伝わる伝統の色です。
染色職人の安井武史さん、安井将司さん兄弟は、柿渋の色にこだわって暖簾を作っています。
その魅力はどこにあるのでしょう。

柿渋暖簾
 

安井武史さん
「柿渋は、陽にあたればあたるほど色を増していく太陽が作る色というようなかたちですね」

陽にあたるほど深みを増す柿渋色。
老舗の風格を感じさせる色として特に京都の人びとに愛されてきました。

渋い茶色はどのようにして生まれるのでしょうか。
染料は、青いうちに収穫した渋柿を搾り発酵させたもの。
渋柿に含まれるタンニンという成分の働きで熟成し茶色になります。

安井武史さん
「すぐに使えるんですけど、寝かせた方が発酵が進んで、またタンニンがより深い味わいに色合いになっていきますので、 その時点で使うのがいいかと思います」

柿渋暖簾
 

暖簾の染料は、5年以上熟成させたものを使います。
熟成させるほどに染料は色が深くなり、更に陽に当てると発色がよくなります。
その特性を引き出すために、屋外で染色を行い乾燥させます。
この間も柿渋色は少しづつ変化しています。

同じ条件で染めた暖簾でも年月が経つと色がこんなに違っていきます。
左は、10年間陽にさらし濃く深い茶色になった柿渋色です。
水に濡れても防水効果に優れています。
柿渋で染めることで麻や綿などの布も一層長持ちします。

時を重なねるごとに味わいを増す暖簾は、店と共にその歴史を刻んでいくのです。

柿渋暖簾
 



顔 KAO -凛とした印の表情を見よ


暖簾の顔となるのは、そこに描かれた様々な柄。

こちらの暖簾は鈴。
お客さんが鈴なりになるようにという意味。

暖簾の顔 鈴

木版画家 徳力富吉郎 作

 

二つの円がつながって円(縁)が切れない。
これも縁起のいいものですね。

暖簾の顔 二つの円
 

京菓子の老舗。人目を引く筆文字の暖簾です。
迫力ある筆のタッチが、強い個性を出しています。
明治29年の創業当時から使い続け、古くなると同じものを作り代えてきました。

このように、文字を白く染め抜く技を印染めといいます。
看板となる暖簾の個性は、印染めで決まります。

京都で印染めを手がける染色職人 山本昌宏さん。
染め師の伝統を受け継ぐ三代目です。
山本昌宏さん
「シンプルなだけに、印の白さ、線のシャープさ、それが美しさだと思っています」

暖簾の顔は、みごとに染め抜かれた文字や模様。

印染めの暖簾
 



絆 KIZUNA -図柄に込められた家族の絆


石川県七尾市で年に一度華やかな花嫁道中が行われます。
伝統に則った婚礼の儀式を再現しています。

能登地方には、江戸時代から独特の嫁入り道具が伝わっています。
それがこの花嫁暖簾

加賀友禅で作られた美しい暖簾は、婚礼の時だけかけられます。
本来は嫁入り先の仏間にかけ、ご先祖に結婚を報告する時に花嫁がくぐりました。 親が娘に贈るかけがえのない一枚の暖簾。

石川県七尾市、花嫁暖簾
 

加賀友禅の職人 志田弘子さん。
地元七尾の花嫁暖簾を何枚も手がけてきました。

友禅染の技法を使って、手書きで自在に図柄を描いていきます。
志田弘子さん
「花嫁暖簾の場合は、飾られた時のある程度の力図よさと、そして一枚の絵で見た時の構成も大事なことになってきますし、 色とかも、どんなふうにしたらその柄を生かせるか、それは、装飾的なことで構成を考えるのが難しいと思うことがあります」

花嫁暖簾には、決まった図柄はありません。
そこに描かれるのは、親の思いです。
志田弘子さん
「娘になにかしてあげたいという思いを、少しでもお手伝いできるというのは、すごい染めだと思います」

石川県七尾市、花嫁暖簾
 

 

28 June 2008
Go Report Index

 

Feel wonderful world on Web Magazine Waratte ! No Smile No Life

2008.01.04
風邪には生姜コーラ、レシピお教えします
2008.01.04
Hot Ginger Cola for Cold Symptoms
2008.02.01
万能細胞が切り開く未来、山中伸弥教授の挑戦
2008.02.09
美の壷 和紙、和紙の世界
2008.02.10
教育で国の未来を切り開け
2008.02.12
世界が求める日本のカタチ グローバルスタンダードとは
坂本龍一と役所広司の対談より
2008.03.26
湘南フォトギャラリー、江ノ島鎌倉散歩
2008.05.16
Lohas Design Award 2008 第3回 ロハスデザイン大賞2008新宿御苑展
2008.06.13
なが雨の季節によせて 染色家・吉岡幸雄
2008.06.20
Photo Gallery-日本の夏 水無月の秩父神社-
2008.06.21
Photo Gallery-夏至2008 ライトダウン・ヨコハマ
2008.06.22
Photo Gallery-荒川・山岳 三峯神社-
2008.06.28
美の壷 暖簾 NOREN
2008.07.07
Photo Gallery-七夕2008 ライトダウン・ヨコハマ
2008.07.16
美の壷 薔薇
2008.07.21
Photo Gallery-MATSURI Summertime in JAPAN 2008-
2008.07.29
Photo Gallery-Sky at sunset SATOYAMA JAPAN-
2008.08.11
神になった日本人-人はいかにして神になるのか-藤原鎌足
2008.08.12
神になった日本人-史上最大の祟り神-崇徳上皇
2008.08.17
体にいいものをおいしく!黒米料理レシピ-佐賀県伊万里市「夢耕房農業加工グループ」
2008.08.30
神になった日本人-北朝の寺、南朝の社-後醍醐天皇
2008.09.18
神になった日本人-東から全国を照らす神-徳川家康
2008.11.25
0系新幹線引退へ
2008.12.05
出産後の女性を支援
2008.12.10
口腔ケアでお年寄りの肺炎を防げ
2008.12.26
ヨコハマみなとみらいから歌声のクリスマスプレゼント
2009.01.13
故郷はよみがえるのか nbsp;&検証・過疎対策の大転換