古紙、びん、缶など分別収集し資源リサイクルを図るのはいまや当たり前の世の中となっているが、 先日、アルミニウムの二次合金に関する仕事をしている人から、アルミ缶のリサイクルが行き詰っているという話を聞いた。
通常、私たちが手にする缶にはスチール缶とアルミ缶がある。 スチール缶に用いられる鉄は、不純物が少ないクリーンな鉄であり資源価値も高い。 しかし、アルミ缶の原料は各種元素を添加したアルミニウム合金で、リサイクルの際の成分調整が難しいのだそうだ。
そのため不純物許容限が広い鋳造用合金として自動車関連で使用するか、再び缶の素材としてリサイクルするか、用途に限りがあるとのこと。 また、日本は見た目重視で商品の見栄えをよくするために、様々な種類の塗料を使用したり、新しい形状や質感を出すために樹脂を混入したりして更に複雑になっているようだ。
昨年秋からの自動車産業の低迷を受け、自動車関連の鋳物で使用するアルミスクラップの需要が激減しており、 収集されたアルミ缶が行き場をなくし、自治体で止まってしまっているらしい。集めても買ってもらえないのだ。
私達は地球に生きる者として、生態系の循環に適合するような経済のあり方を考え、実現していかなければならない。 それは、経済社会における物質循環を循環型社会で実現していくことではないだろうか。
2000年には「循環型社会形成推進基本法」が制定され,法律の中で循環型社会が初めて定義されている。
第2条第1項にはこうある。
「 「循環型社会」とは,製品等が廃棄物等となることが抑制され、製品等が循環資源となった場合においては適正に循環的な利用が行われることが促進され、
循環的な利用が行われない循環資源については適正な処分が確保され、
もって天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会をいう 」
是非とも設計段階からリサイクルすることを考慮に入れて商品をつくってほしいと思う。
奇抜な見目形のデザインではなく、これからは法人を含む人間が社会とどう関わるかを設計することが真のデザインになるのだと強く感じている。
