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気候変動を抑制する職人たち
Mechanics of curbing climate change


2008.06.10
By UNFCCC事務総長 Yvo de Boer
news.bbc.co.uk
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新しい地球気候協定につなげるための取り決めを打ち出すための会議がボンで開催され、172を超える国々の代表者がこの交渉の場に集結した。 UN気候変動会議事務総長Yvo de Boer氏が、今週のBBC Green Room(BBCサイトでウィークリーに掲載される環境に関する意見記事のコーナー)にて、 各国代表は京都議定書のクリーン開発メカニズム(CDM)を超える成果を求めていることを述べている。

人類が直面している史上最大の課題にどう対処するかが、各国交渉者が集結した気候変動会議において話し合われた。

予想される海面上昇、かつてないほど頻繁に発生する干ばつや洪水は、 水や食料不足とともに人々にとって大変な脅威となっており、温室効果ガスがどれだけ削減できるかが、 我々の未来、そして子供達やこれからの世代の人々の未来を決定する。

新しい国際的な気候変動協定を策定することは、最も複雑かつ壮大で、非常に難しい作業になると思われる。

今週のボン会議では、急速な開発途上にある国々がその経済を成長させつつ、 先進国が犯した間違いを冒さぬようにする賢い金融構造をどうすれば提供することができるのか、 が各国代表者により検討されているところだ。

新しい協定の交渉は行われているが、その一方で京都議定書は既に立ち上がり、稼働している。 コペンハーゲンで2009年末に開催される国連気候変動サミットまでに、 気候変動に関する世界的な協定をつくり上げることになっているが、 その青写真の一部も既に(議定書で)示されている。

たとえば、京都議定書のクリーン開発メカニズム(CDM)では、 先進国が開発途上国の排出削減プロジェクトに資金援助を行うことで排出量クレジットを発行できることになっている (途上国を援助することで温室効果ガス排出量の削減をし、削減できた排出量の一定量を先進国の排出量の削減分の一部に充当できる)。 これは、各国独自の気候変動施策の追加策とみなされている。

CDMでは、排出量取引に関し国際的に認識されるCERと呼ばれる通貨制度をもつくりだした。 1CERは、二酸化炭素1トン分に相当する。 市場の力で気候変動問題に圧力をかけるこのクレジットは先進国および途上国の民間セクターにより取引されている。 およそ20億CERが2012年までに発行されると予想されている。

2006年1年間に登録されたCDM再生可能エネルギーおよびエネルギー効率化プロジェクトの資本投資額は57億ドル(29億ポンド)に及ぶと予想される。

これは、CDM資金援助が行われている国々におけるエネルギー政策や再生可能エネルギープロジェクト用ODAの約3倍で、 こうした国々における再生可能エネルギーやエネルギー効率化に対する民間投資額とほぼ同額である。



More than hot air / 熱風にとどまらず


最近の報道記事や学問的研究レポートでは、CDMの「追加」が疑問視されている。 これは、持続可能な開発プロジェクトが炭素クレジットというインセンティブなしで行われるかどうかを問う問題だ。

各種レポートは、プロジェクト開発者にはクリーンテクノロジーへのシフトのために炭素クレジットのインセンティブを必要としていない人が多く、 彼らはCDMプロジェクトの種類によっては高い利益を生むことができてしまうと批判すると記している。

現時点で時間内に多量のCERを発行できるとされるCDMプロジェクトは、 冷媒ガスの製造プラントで排出されるトリフルオロメタンガス(HFC-23)の破壊プロジェクトである。

HFC-23が有する大気中に熱を閉じ込める能力は、炭素の11,000倍と言われている。

莫大な利益を生んでしまう一方で、CDMがなければHFCの焼却処分への財政的なインセンティブがなくなってしまうこと、 また、このメカニズムのおかげで大量の有害ガスを破壊することができるということも非常に明白である。

市場の力を利用して低コストの排出量削減機会を特定するためにCDMがつくられたことを考慮すれば、 HFC-23のようなこうした手に届くプロジェクトが最初に目をつけられても不思議ではない。

このシステムの決定的な欠点や悪用については、このメカニズムを監督する理事会や京都議定書に参画する国々で真剣に話し合われている。

また一方で各国は、諸規則の永続的な見直しや、CDMの範囲に盛り込むべきプロジェクトを決定する手段など、 このメカニズムをいかにして改善できるかについても常に考えている。 同時に、このメカニズムの規模、範囲、効果、効率、アクセスのしやすさといったことも重要視し、検討されている。

さらに重要なことは、CDMはすでに多大な排出量削減を実現したが、個々のプロジェクトだけでなく、 プロジェクトやプログラム、そして経済セクター全体をも巻き込んだプロジェクトグループに適用されれば、 さらなる削減ができる可能性を持っているということである。

交渉者たちは、CDMの更なる可能性を模索したいという意志をと明確に表明している。

京都議定書参加各国は、当初のCDMの期限である2012年以降もこのCDMメカニズムを続行させることに同意している。 次なる挑戦は、科学界により排出量削減が至急必要とされるものについての取り決めを策定することである。

コペンハーゲンサミットまでほとんど1年もない。緊張感を持って先に進まねばならない。 協定に記されるべき事項の詳細は未定であるが、拡大され、市場ベースのメカニズムがその中心的な役割を担うことは明らかだ。

 

10 June 2008